大腸・肛門グループでは、大腸がん(結腸がん、直腸がん)の内視鏡治療、外科治療、炎症性腸疾患、そのほか肛門疾患を中心に診療を行っています。大腸がんの治療では、患者さんにより侵襲が少ない治療として、内視鏡による粘膜下層剥離術(ESD)や腹腔鏡下手術に積極的に取り組んでいます。
潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患については、内科的な薬物治療を中心に、生涯にわたってQOL(生活の質)の改善、維持を目指して治療を行っています。
患者さんの一人一人にあった最適な治療法を考えていきましょう。
主な疾患と治療法
実績
年度別 大腸内視鏡検査・治療
(平成28年度は1月まで)
平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | |
---|---|---|---|---|---|
下部消化管内視鏡検査 | 2,847 | 3,026 | 2,696 | 2,621 | 2,417 |
大腸ポリープ切除術 | 802 | 873 | 934 | 751 | 1,042 |
大腸ステント挿入術 | 8 | 12 | 19 | 18 | 14 |
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD) | 71 | 76 | 89 | 94 | 60 |
内視鏡的消化管止血術(大腸) | 27 | 41 | 34 | 32 | 36 |
*平成24年、大腸内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は高度先進医療から保険適応となりました。従来の方法(EMR)では一括切除困難な、2cmを越える大きな腫瘍性病変が適応となります。
大腸内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD) 治療成績(平成28年度 8例)
結果 | |
---|---|
平均年齢 | 67.6歳(40~90歳) |
男女比 | 男性 4人 女性 4人 |
病変最大径 | 31.9mm (20~80mm) |
最大切除径 | 40.0mm (25~85mm) |
時間 | 71.6分 (35~200分) |
一括切除率 | 100% |
穿孔率 | 0% |
年度別 大腸外科治療
平成25 | 平成26 | 平成27 | 平成28 | 平成29 | |
---|---|---|---|---|---|
結腸・直腸切除術 | 168 | 183 | 168 | 172 | 174 |
医師紹介
-
【内科】 副院長/
総合内科医長赤木 盛久 - 日本内科学会総合内科 専門医
日本内科学会総合内科 認定医
日本内科学会総合内科 指導医
日本消化器病学会 専門医
日本消化器病学会 指導医
日本消化器内視鏡学会 専門医
日本消化器内視鏡学会 指導医
日本消化器内視鏡学会中国支部 評議員
臨床研修指導医
卒後臨床研修評価機構 訪問調査者
医学博士専門分野 Field
消化器全般、特に消化管(食道・胃・大腸)疾患
患者さんへのメッセージ Message
消化器疾患を専門としていますが、胃腸疾患・内視鏡治療を中心に診療を行っています。また、生活習慣病を主体とする一般内科診療も行っています。
「患者さまの心によりそう医療」をモットーに、患者さま一人一人に最適な治療を心掛けています。 -
【内科】診療部長城戸 聡一郎
- 日本内科学会 認定医・指導医
日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会中国支部 評議員
日本消化器病学会 専門医・指導医
日本ヘリコバクター学会 ピロリ菌感染症認定医
医学博士
総合内科専門医
卒後臨床研修ネットワーク指導医
認知症サポート医
急性期病棟におけるリハビリテーション医師研修会修了
がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
専門分野 Field
消化器全般、特に胃・大腸の内視鏡治療
- ヘリコバクターピロリ関連疾患に対する除菌治療
- 上部消化管内視鏡一般および早期胃癌に対する拡大内視鏡観察
患者さんへのメッセージ Message
専門分野を中心に、一般内科診療も行っています。
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消化器科医長保田 智之
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医学博士
日本内科学会 認定内科医
日本消化器病学会 専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会中国支部 評議員
日本ヘリコバクター学会 認定医専門分野 Field
消化器全般、特に消化器領域
患者さんへのメッセージ Message
消化器疾患、特に消化器官を中心に診療しています。親切・丁寧な対応、苦痛の少ない内視鏡診療を心がけています。
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内視鏡室医長影本 賢一
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日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
日本消化器学会 消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会 専門・指導医
日本消化管学会 胃腸科専門医・胃腸科指導医(暫定)
医学博士
専門分野 Field
消化器全般、特に消化器領域
患者さんへのメッセージ Message
内視鏡検査、内視鏡治療を中心に内科領域の診療を行っております。分かりやすい説明、適切な治療を心がけていきます。よろしくお願いします。
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【外科】 院長宮本 勝也
- 広島大学医学部臨床教授
日本外科学会 専門医
日本消化器外科学会 認定医
中国四国外科学会 評議員
日本クリニカルパス学会 評議員
医学博士専門分野 Field
食道外科、大腸肛門外科を専門分野として、消化管外科、一般外科全般を担当しています。食道外科、大腸肛門外科では、化学療法、放射線治療を組み合わせた集学的治療で病気の根治を目指します。また、患者さんにやさしい医療を提供するために、平成6年に当院に赴任して以来、低侵襲の内視鏡手術に積極的に取り組んでおり、特に大腸癌においては90%以上に内視鏡治療を行っています。
患者さんへのメッセージ Message
患者さんが、もし自分の家族であったらどうするかを考えて治療方針を決めること、患者さんの個別性も重要視し、その方に最適な治療を行うことを心がけています。同じ効果であれば出来るだけダメージの少ない手術を行い、患者さんに負担が少なく、安全で、そして再発の少ない手術を目指しています。
-
【外科】 内視鏡外科医長小林 弘典
- 日本外科学会 専門医・指導医
日本消化器外科学会 専門医
消化器がん外科治療認定医
ICD(Infection control doctor)
臨床研修指導医
医学博士
専門分野 Field
消化器外科、特に大腸癌の腹腔鏡下手術・集学的治療
患者さんへのメッセージ Message
患者さんにとって侵襲がより少なく、かつ根治性の高い外科治療を目指し、大腸癌に対する腹腔鏡下手術に取り組んでいます。高度進行癌や再発癌に対して、化学療法、放射線療法、緩和ケアなど集学的治療も行っています。わかりやすく、丁寧な説明を心がけ、少しでも不安を取り除いて手術に臨んでいただきたいと考えています。
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消化器外科医長矢野 雷太
- 日本外科学会専門医
日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会ストーマ認定士
日本化学療法学会抗菌化学療法認定医
専門分野 Field
消化器外科、特に大腸肛門疾患
創傷治療、栄養療法患者さんへのメッセージ Message
大腸外科医として、大腸がんの手術や抗がん剤治療、人工肛門のケアだけでなく、痔疾患や排便障害(便秘・便もれ)の診療にも携わってきました。患者さんの人生観を大切にしてあなたに合った治療方法を一緒に選択していきたいと考えています。
病気になっても歳をとっても地域で安心して暮らせるよう、近隣の医療機関や福祉施設とも連携しながら、チーム医療で患者さんや家族を支えていきたいと思っています。 -
【外科】 外科医石田 裕
- 日本大腸肛門病学会 専門医、指導医
日本臨床肛門病学会 技能指導医、評議員
専門分野 Field
大腸肛門病、排便障害(便秘症、便漏れなど)
患者さんへのメッセージ Message
痔疾患は、なかなか病院へは掛かりにくく、人知れず思い悩みがちな病気です。いずれも早めの対策で慢性化させないことが大切で、大腸に病気が隠れていることもあります。診察は、カーテンの囲みの中で、左を下にして横になり、衣服をお尻が出るまでずらしてカバーを掛け、患者様の後方より診ます。恥ずかしがらず、早めに受診して、正しい診断を受け、病気を進ませないようにしましょう。